初代『赤・緑』から登場し、巨大なハサミと鋭い歯並びがインパクト抜群の虫ポケモン、カイロス。
『緑』限定ポケモンとして『赤』のストライクと対をなす存在でしたが、対戦界においては長年「ストライクはハッサムに進化するのに、カイロスは進化しない……」という切ない状況が続いていました。
今回は、そんなカイロスがメガシンカによって、奇しくもストライクと同じ虫・飛行になり「大空」をその手に収めるまでの、熱すぎる対戦史を振り返ります!
カイロスの概要
カイロスのデータ
![]() カイロス | |||
|---|---|---|---|
| 全国図鑑No. | 0127 | 初登場世代 | 第1世代 |
| タイプ | むし | 重さ技威力 | 80 |
| 通常特性1 | 通常特性2 | ||
| かいりきバサミ | かたやぶり | ||
| 隠れ特性 | |||
| じしんかじょう | |||
![]() メガカイロス | |||
|---|---|---|---|
| タイプ | むし ひこう | 重さ技威力 | 80 |
| 特性 | |||
| スカイスキン | |||
カイロスの種族値
| 第1世代 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| HP | 攻撃 | 防御 | 特殊 | 素早 | 合計 |
| 65 | 125 | 100 | 55 | 85 | 430 |
| 第2世代以降 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
| 65 | 125 | 100 | 55 | 70 | 85 | 500 |
![]() メガカイロス | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
| 65 | 155 | 120 | 65 | 90 | 105 | 600 |
攻撃種族値125、防御100という高い数値を誇り、HPこそ低めだが物理方面は極めて優秀。
物理アタッカーとしての資質は高いと言える。
しかし対戦史の中では「ハッサム」「ヘラクロス」などの虫タイプのライバルに常に後れをとってしまう悲しい生き物であった。
6世代でメガシンカを獲得し、強特性「スカイスキン」を得て覚醒!
今までの鬱憤を晴らすように飛行技で虫タイプを捕食しまくっていた。
カイロスの歴史と評価
カイロスが各世代の対戦環境でどのような立ち位置にいたのか、その歴史をじっくり振り返っていこう!
第1世代(赤・緑・青・ピカチュウ)

高い攻撃力!……だが虫技が皆無の悲劇
初代のカイロスは攻撃種族値125という圧倒的な種族値で大活躍!
……するわけがなかった。
覚える攻撃技はノーマルと格闘タイプのみであり、タイプ一致の虫技は一切覚えることができない。
(そもそもこの時代はまともな虫技自体がないけど。)
当時は「ちきゅうなげ」がゴーストタイプに当たる仕様だったが、ゲンガーに勝てるわけもなくほぼ意味がない。
一応「きりさく」の確定急所によりそれなりの火力を出すことができることや、自分より遅いポケモンに「ハサミギロチン」でギャンブルできるという一芸はあったが、さすがに厳しすぎる環境であった。
特殊の値が低く、特殊技であっさり沈むこともあり、わざわざ採用する価値がないという立ち位置で対戦環境が始まってしまったのである。
ちなみに対になってるストライクも似たようなもので、虫タイプに人権が無さすぎた時代であった。
第2世代(金・銀・クリスタル)

親友のストライクが進化!取り残されたクワガタ
第2世代の特殊分岐で特防が55から70へ上昇。
相変わらず特殊方面に強いわけではないが、ペラッペラからは若干脱却した。
初代で仲良く活躍できなかった「ストライク」がまさかの「ハッサム」へ進化!
新タイプであるはがねへと変化し、弱点が一つだけになり、格差が一気に広がった。
一方カイロスは進化も貰えず、「ハサミギロチン」以外の技も貧弱で採用価値がほぼなし。誰が使うねんってレベルであった。
この世代も対戦環境に名乗りを挙げることはなかった。
第3世代(ルビー・サファイア・エメラルド)

「じしん」「いわなだれ」で技範囲が改善
第3世代では「かいりきバサミ」の特性をゲット。
物理アタッカーのカイロスにとって、「いかく」を無効化できるため相性は良い。似合うし。
技方面では優秀なサブウェポンとなる「じしん」や「いわなだれ」を習得。
相変わらず虫技は「めざめるパワー」程度だが、アタッカーとして少しだけ前進した世代であった。
それでも対戦環境で活躍できる性能ではなく、この世代も観客として暇そうにバトルを眺めていた。
第4世代(ダイヤモンド・パール・プラチナ)

特性「かたやぶり」を獲得!
第4世代では特性に「かたやぶり」が追加され、ライバル達と大きな差別化点となった。
「ふゆう」の「ドータクン」「ロトム」「ゲンガー」などにノータイムで「じしん」をぶち込めるという唯一無二の役割を手にすることができた。
また、代名詞の「ハサミギロチン」で「がんじょう」の特性をもったポケモンをチョッキン♪することもできる。
差別化という意味では非常に大きな特性であると言える。
「シザークロス」「インファイト」習得!
第4世代でついにタイプ一致技の「シザークロス」を習得!
長年「お前は何タイプなんだ」と言われていたが、ようやくメインウェポンを手にした。
また、「インファイト」「ばかぢから」も習得し、格闘打点の最大火力を更新。
初代のころを思えば技方面は随分と改善され、物理アタッカーとしてそれなりの性能になった世代と言える。
それでも他のライバルに勝るほどではなく、マイナーポケモンから脱却はできなかったが…。
第5世代(ブラック・ホワイト)

「じしんかじょう」獲得も立場は変わらず…
隠れ特性として「じしんかじょう」を獲得した。
物理アタッカーとしては相性が良い特性だが、果たしてカイロスがそんなに無双できるのかという問題があった。
なにより最大のライバル「ヘラクロス」も同じ特性を得てしまったため全く差別化にならなかった。ゲーフリ絶対カイロスのこと嫌いだろ。
ちなみに親友のストライク君は、進化前なので新アイテム「しんかのきせき」が適用され、カイロスはまた裏切られることになってしまった。もはや親友でもなんでもないだろこれ。
第6世代(X・Y・ORAS)

「メガカイロス」誕生!「スカイスキン」で空の支配者へ

第6世代でカイロスの歴史が180度ひっくり返った。
長年の不遇を吹き飛ばす「メガシンカ」を獲得し、強特性「スカイスキン」によって唯一無二の性能を手に入れることができたのである!
この世代のスキン特性は倍率が1.3倍であり、非常に高い火力を実現できた。
「おんがえし」が安定高火力の飛行技となり、「でんこうせっか」や「フェイント」も無効化されない優秀な先制技となる。
「つるぎのまい」を積んで全抜きすることも十分可能となり、構築のエースを担うことも増えた。
ORASでメガボーマンダが同じ特性を得てしまったが、先制技やインファイト等で差別化は容易。
メガシンカで一気に化けた一匹であり、長すぎる不遇時代にようやく終止符が打たれた世代と言えるだろう。
第7世代(サン・ムーン)

メガの仕様変更とスカイスキンの弱体化
第7世代ではメガシンカの仕様が変わり、メガ初ターンから素早さ105で動くことができるように。
これはカイロスにとって非常に大きく、初速から激戦区の100族を抜けるのは極めて優秀。
とはいえ素早さインフレが起きており、トップメタの「カプ・コケコ」をはじめ、メガカイロスの上から縛ってくるポケモンも増えている点は留意が必要。
また、「スカイスキン」の倍率が1.3倍から1.2倍へと下がってしまい、火力が落ちてしまった。
その影響もあり、先制技は「フェイント」よりも「でんこうせっか」を優先する人も増えた。
同じ特性のメガボーマンダが常にトップ層におり、メガの中で目立つ方ではなかったが、まだまだエースを務めることも可能なカイロス選手であった。きっとカイロスはボーマンダを恨んでる。
第8世代(ソード・シールド)

メガシンカ没収で再びただのクワガタに…
第8世代では『鎧の孤島』で無事内定。
しかし第8世代はメガシンカ消滅、ダイジェット環境と凄まじい逆風が吹き荒れた。
メガのないカイロスは再び虫のライバルと比較されることになってしまい、旗色が悪かった。
習得技は優秀であるため、ダイマックスとの相性が悪いわけではないが、他に優秀な物理アタッカーはいくらでもいる状況。
相変わらずそれなりの火力と耐久と素早さはあるが、「わざわざカイロスを使うという結論には至らない」ことが多く、また苦しい時間を過ごす世代となってしまった。
第9世代(スカーレット・バイオレット)

ショックで寝込んで入国できず
第9世代では最後まで入国できず。
メガ剥奪によるショックで寝込んでいたという噂である。
たぶん使われなかっただろうから休んで正解。
ポケモンチャンピオンズ

メガシンカ復活!再び大空を翔る虫に!

チャンピオンズではメガシンカが復活し、再び多くのライバルと差別化できるように。
基本的には第7世代のころと同じ形で運用できるが、メイン技であった「おんがえし」が廃止されている点は少し弱体化。
「あばれる」「のしかかり」「からげんき」など、使い勝手や威力、条件に癖がある技を採用する必要ができてしまった。
相変わらず「つるぎのまい」を使うことでエースとして働けるが、「てんねん」のポケモンには注意が必要である。
初期環境~M-Bまでは「メガボーマンダ」が存在せず、実質固有特性であり、カイロスは喜んでいた。
まとめ
不遇のクワガタから「大空の覇者」へ
カイロスの歴史は、まさに「ライバルに嫉妬した冬の時代を乗り越え、メガシンカで大空へ飛び立った下克上の歴史」でした。
1~3世代:採用価値を見出す方が難しいほど不遇な時代。
4~5世代:「かたやぶり」や物理技の充実で多少マシになったが、もちろんマイナー。
6~7世代:メガシンカ獲得で空の覇者へ。一気に化けてライバルのことを考えなくてよくなった。
8世代:メガ剥奪で再び冬の時代。
チャンピオンズ:メガシンカ復活でアタッカーとして日々頑張っている。
ツノではさむだけ、いやきりさくだけだったクワガタが、ある日突然空から超火力で襲いかかってくる恐怖。
特徴的な凄い顔も相まって威圧感がありましたよね。
あなたが一番思い出深いのは、どの世代のカイロスですか?
いろんな思い出をぜひコメントしてください!





コメント